2016年1月27日水曜日

和泊町長 年頭のあいさつ

あけましておめでとうございます。

 輝かしい希望に満ちた新春を健やかにお迎えのことと、心からお喜び申しあげます。

また、日ごろから町政全般に対し、温かい御理解と御協力を賜り、衷心より深く感謝申し上げます。

 昨年、和泊町では「わどまり未来予想図プロジェクト~笑顔つなぐまち・ひと・しごと~」を策定しました。

これは人口減少対策により地方を元気にする「地方創生」に取り組むため、国において策定された「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の和泊町版というべきものであります。
プロジェクトでは、農業、商工業、医療福祉及び結婚・出産、子育てを中心に、「しごとづくり」「ひとの流れ」「結婚・出産・子育て」「まちづくり」の四つの柱をたてました。
これらの柱を基に、今後5年間で、様々な事業を推進してまいります。

 この取組については、関係団体、機関及び町民の皆様方の参画と御協力が不可欠なものとなっております。
和泊町創生のため、皆様方の御理解をお願い申し上げます。

 さらには、今後も「町民が輝き、活力と潤いと魅力あふれる花のまち」の実現のため、町民一人一人の声に耳を傾けつつ、豊かで住みよいまちづくりを目指して、真摯な態度で行政推進に取り組んでまいりたいと存じますので、より一層の御理解と御協力をお願い申し上げます。


 さて、農業を取り巻く情勢は、世界情勢や国内情勢に影響を直に受ける真のグローバル時代を迎え、予断を許さない状況にあります。一方緩やかな景気回復に加え、円安の影響により、花き・輸送野菜共に近年にない高価格で推移しており、今期のサトウキビは、夏場の適期降雨と台風被害が無かったため豊作が見込まれており、12月初旬から収穫作業が行われております。


 畜産についても、素牛不足を要因とした子牛価格の高値推移が続いており、生産農家にも明るい兆しが見えております。
 

 しかしながら、大筋合意されたTPPの影響や、病害虫問題など重大な局面を迎える年となりました。

 農業基盤整備においては、これまでの区画整理事業完成に伴い、国営かんがい排水事業の根折地区への通水が開始されました。今後、畦布地区から順次通水へ向け整備を行い、さらなる畑
かん施設の整備、畑かん営農の推進を図るとともに、町内全域で安定的な用水の確保により、農業生産性の向上と農業経営の安定化に努めてまいります。


 今後とも持続性の高い和泊農業を推進するため、地域の特性を活かしながら地下ダムやかんがい施設を活用した営農を推進してまいります。さらに、奄振事業等を活用した農林水産物の輸
送コスト支援事業や、災害に強い施設整備事業とLED光源を活用した新技術の導入等により、強くて生産性豊かな和泊農業を構築してまいります。
 

 保健福祉については、町民の健康づくりの指針「第2次健康わどまり21」の基本理念である「楽しい毎日、いつまでも笑顔で動ける身体づくり」を目指して、生活習慣の改善及び健康づくりのための各種施策の推進と、高齢者が住み慣れた地域で安心して生活ができるよう、地域見守り体制の充実と医療・介護が地域で一体的に提供できるよう関係機関による連携体制づくりに努めてまいります。また、障がいのある人が、住み慣れた地域で必要なサー
ビスを受けられるまちの実現に向けて、お互いが支え合い、いきいきと暮らせる施策の推進に努めてまいります。
 

 商工業については、地方創生の一環として、消費喚起プレミアム商品券の活用や空き店舗の利用促進に関する話し合い活動が進んでおり、今後とも商工会と連携を密にし、商工業の振興発
展を支援してまいります。
 

 観光業については、一般社団法人おきのえらぶ島観光協会が設立され、観光窓口の一元化や情報発信業務、物産販売等が強化されました。今後、交通アクセスの改善、沖洲会やフラワー都
市交流等を通して、観光と物産の振興に努めてまいります。
 

 有線テレビについては、台風による大きな被害は少なかったものの、毎年のように襲来する台風等の影響による引込み線の破損等が多いことから、強風用ドロップの試作なども試みているところです。
 

 また、一昨年、民間事業者にテレビ番組の収録編成業務を委託しましたが、一部視聴者から番組案内の要望等もあり、アンケート調査等を実施し、より魅力ある番組になるよう支援してまいります。
 

 「環境にやさしい循環型エコの町づくり」については、昨年同様に緑の再生計画等に基づき取り組んでまいります。また、地域資源やエネルギーの循環等についても説明会や調査等を推進してまいりたいと考えております。
 

 道路整備については、「安全で利便性に富んだ道路整備」を目標とした現道拡幅や舗装修繕工事を進めております。現在、通学路を優先的に整備し、歩道を設置するなど児童生徒の通学の安全を確保するよう努めております。
また、町内に12か所ある橋梁の修繕も順次計画しており、事故防止と長寿命化によるライフサイクルコストの低減を実現するよう取り組んでまいります。
 

 タラソ隣接地に整備している休憩施設については、展望台や休憩所、遊歩道等が平成27年度中に完成予定となっております。今後は各種イベントや町民の憩いの場所、観光の拠点施設としての活用を期待しております。
 

 水道事業については、企業会計のさらなる経営の健全化を行い、施設の維持管理と老朽管維持管理に努め、水質管理を徹底し、安心でおいしい水の安定供給に努めてまいります。
 

 下水道事業は、平成27年度から機能強化対策事業により施設の更新を実施し、適正な維持管理やライフサイクルコストの低減を目指します。また、生活排水の水質汚濁を防止し、公共用水
域の水質保全と快適な生活環境の確保のため、接続推進に努めてまいります。
 

 防災対策については、大規模災害に備えて、昨年度完成しました和泊町防災拠点施設「やすらぎ館」や、各字公民館等で安心安全に避難又は生活をしていただくため、避難所施設の充実を図っていくほか、自助・共助を目的とした自主的な避難訓練等の実施について、自主防災組織等と連携を深めていきたいと考えております。また、近年台風等による被害が発生していることから、早めの気象情報の提供と対策を行い、被害軽減に努めてまいります。
 

 新庁舎整備については、昨年策定した新庁舎建設基本構想に基づいて、民間事業者募集に向けた作業を行っているところです。今後、事業候補者の選定を行い、次に基本設計、実施設計へと進めていく予定としております。新聞等で報道されているとおり厳しい財政運営となっておりますが、各種事業の緊急性や重要性を充分考慮しながら財源を確保し、平成29年度中の工事着工30年度中の完成を目指して取り組んでまいります。 
 

 結びになりますが、輝かしい新年が町民並びに全国各地で御活躍の皆様にとって、幸福な年でありますよう心から御祈念申し上げ、年頭の挨拶といたします。
 

   平成28年 元旦      
   和泊町長 伊地知 実利


出典:広報わどまり